未経験から営業職への就職・転職活動の難関が対面の面接です。
「希望の会社に転職・就職したい!」
「この会社の営業職をやってみたい!」
と思うのであれば面接対策は必須項目です。
何百人も面接を行う中で質問してきた内容と、印象の良かった回答を紹介しますので、ここさえ抑えておけば面接の通過率は格段に上がるはずです。
面接の通過率は平均30%以下と言われますので、事前に対策することでまずは希望の会社から内定を獲得しましょう!
今回は、未経験から営業職へ転職への応募でよく聞かれる質問内容10パターンのベストアンサー例を紹介します。
未経験者の営業職、面接でよく聞かれる質問
1.なぜ当社に応募してみようと思ったのですか?
印象の悪い回答例
「御社からスカウトメールをもらったので」
事実だったとしてもあまり印象は良くなりません。例えスカウトやオファーからの応募だったとしても、あなたがなぜこの会社に魅力を感じたのかを伝えるべきです。
「未経験でも正社員になれると書いてあったからです」
未経験採用を行う会社の場合は、ポテンシャルや将来性に期待して採用を行います。そして常に数字を追う仕事になります。目標が「正社員になりたい」だと、就職して正社員になった瞬間に目標が達成されてしまいます。
「営業職に興味があったからです」
これだと質問に対しての回答にはなっていません。営業ができるならどんな会社でもいいのだなと思われます。
質問の意図
面接官が聞きたいのは、
『未経験からでも正社員になれるような営業職の募集は数えきれないほどありますが、他にもたくさんある営業職を募集している会社の中でなぜうちの会社を受けてみようと思ったのか、明確な意図や目的がありますか?』
と聞いています。
この質問に関しては面接の序盤にすることが多いのですが、それだけ重要な項目です。
これに対してテンプレートにもならないような回答だと、面接での流れもかなり変わってきます。
印象の良い回答例
「◯◯の業界の営業職に絞って転職(就職)活動を行う中で御社の求人情報を拝見させていただいたのですが、他社よりも◯◯の部分で絶対にここで働きたいと感じたからです。」
「変化の激しい◯◯の業界で常に業績を向上させている御社に身を置くことで自分自身も成長していける環境だと感じたからです」
なぜこの業界を選んだのですか?
印象の悪い回答例
「◯◯の業界であれば今まで学んだことが活かせると思い」
これは一見すると面接受けが良さそうですが、未経験者の場合は話が別です。
大学で学んだこと、部活で学んだこと、アルバイトで学んだことを活かせると考えて発言したとしても、その根拠が無いケースが多いです。
「これから伸びる業界だと思ったので」
言うなら理由とそこで何を学びたいかまでを回答しないと月並みな回答になってしまいます。
質問の意図
未経験採用の営業職は不動産、IT通信、WEB、人材等どの業界でも簡単に募集が見つかります。
そんな中でこの業界を選んだのは何か理由があるのか、それとも業界というより営業という部分だけ決まっているのかを聞きたい。
この業界を選んだ理由がしっかりしていれば学ぶ意欲が高く受け取れます。
印象の良い回答例
「私自身が〇〇のサービスを受けた時にこんな仕事を自分も出来るようになりたい、こんなに良いものをもっと多くの方に伝えたいと思ったので〇〇の業界の営業を志望しました。」
「〇〇の業界は〇〇で困っている方にとってはなくてはならない業種だと思います。これから先の時代をみても必ず必要とされていく業界だと思いますし、自分がそれを知らないお客様に伝えることで喜んでいただけると確信しているので〇〇業を志望しています。」
「とにかく営業という仕事に挑戦してみたかったのが大きな理由ですが、この業界であれば私自身も〇〇で必要としている部分を実感しているのでお客様にも自信をもって営業が出来ると思いこの業界を選びました。」
3.なぜ転職(就職)をしようと思ったのですか?
印象の悪い回答例
「前職が〇〇だった(マイナス・ネガティブな内容)ので転職しようと思いました。」
前職批判は印象が悪くなります。
今回もあなたの思ったイメージと違ったらすぐに転職してしまうように受け取られます。
「前職では正当な評価を得られないから」
面接官は前職でのあなたの実績を知りません。
特に経営者層が面接官であれば、あなたがどれだけ会社に利益を上げたのか明確な数値が提示できなければ、本当に前職の会社に貢献していたのかは判断できないばかりか、自分の物差しで評価して欲しいと受け取られてしまいます。
「前職では上の役職が埋まってるから」
なぜ上に上がりたいのか、上に上がってどうしたいのか、いつまでにどういう役職や立場まで上りたいのかまで回答しなければ、単純に前職では評価されていないと感じます。
質問の意図
営業という仕事を選ぶからにはあなたに思いがあるはずです。
未経験採用の営業では、あなたが転職することでより上を目指していく為の転職なのか、辛いことから逃げたいだけの転職なのかを探っています。
前職での経験をふまえた上で前向きな転職理由であればいいのですが、後ろ向きな理由で退職してとにかく次を探しているという意図が見えると評価は下がります。
印象の良い回答例
「前職では〇〇な経験をしてとても勉強になりましたし、その中でもっと〇〇な部分をスキルアップしていきたいと考えたら営業職に挑戦してみたいという思いが強くなりましたので転職を決意しました。」
「いままでは厳しい環境ではなく決まったことをやっていく仕事で、このまま続けていくよりも厳しい世界で自分の力を試してみたいと思って転職を考えました。20代のうちに買ってでも苦労をして経験を積むことが30代以降の自分にプラスになると思って決意しました。」
「子供が〇歳になりますので、どうしても稼ぎたい、そのためには自分のやった結果がダイレクトに給与に反映するような営業職しかないと考えたので転職しようと思いました。」
4.営業というとどのようなイメージがありますか?
印象の悪い回答例
「お客様と良好な関係を作っていく仕事だと思います。」
これだけだと前向きなイメージですが、本当に営業という仕事を理解しているのかわかりづらい。
キラキラした良い部分しか見えていなさそうで辛いことがあっても続けていけるのかが不明確です。
「コミュケーション能力が必要な仕事だと思います。」
正しい答えですが、営業の本質を捉えた回答ではありません。
最低限のコミュニケーション能力はほとんどの人が持っていますし、営業職以外でもコミュニケーション能力は必要なので営業ならではという回答になりません。
「足を使ってとにかくお客様に会う仕事」
間違いではありませんが、飛び込み営業やルート営業以外だと当てはまらないケースが多々あります。
「数字に追われる仕事だと思います。」
マイナスなイメージを持っているのでまだ良いのですが、それではなぜあなたが営業をやってみたいのかが伝わりません。
質問の意図
言葉だけ聞くと世間一般的にどういう仕事なのか、どういう業務内容なのかの質問に思えます。
でも実は、営業に対してどういうイメージを持っているのか、実際は辛い部分の多い仕事だということを理解した上で挑戦したいという覚悟があるのかの意思確認です。
面接官が聞きたいのは、辛い、きつい仕事とわかっていて挑戦するからには魅力的な部分がある仕事だと理解しているのかを確認しています。
印象の良い回答例
「営業という仕事は会社の売上を上げていくことが最優先の仕事だと思いますので、結果が出ないと辛い、きついということは良く聞きますが、それを乗り越えて目標を達成したときの達成感ややりがいがある仕事だというイメージです。」
「どんな仕事でも楽な仕事はないと思いますが、営業はとても厳しい仕事というイメージです。それでも自分の出した結果がそのまま評価や給与に反映される仕事だというイメージもありますし、自分のやったことが明確に数字で見えるので自分自身を成長させられる仕事だと思います。」
「会社の売上を上げていく仕事なので簡単な仕事ではないと思いますが、将来は自分で起業したいという思いもありますのでどんな業界に行っても必ず必要な仕事だと思います。」
5.どんな会社で働きたいですか?
印象の悪い回答例
「オンとオフをわけられる会社で働きたいです」
プライベートも充実させたいというのは良いことだと思いますが、未経験からの転職・就職であれば一人前になるまではプライベートでも学ぶ覚悟がなければ勤まらない仕事です。
単純に、仕事中はできるだけやりますが業務時間外は関与しないで欲しいと聞こえてしまいます。
「社員を大事に考えてくれる会社で働きたい」
これは会社側が言うのであればとても響きが良いのですが、応募者が口に出した瞬間に「大事に守ってくれる会社でぬくぬく働きたい、イヤなことは会社の責任」と聞こえます。
「福利厚生がしっかりした会社で」
これも福利厚生をどこまでかを明確に伝えないと誤解を招きます。
例えば妻子がいる、結婚の予定があるので社会保険に加入できることが優先なのであれば納得できますが、退職した時に失業保険をもらいたいから雇用保険に加入したいという捉え方も出来ます。
面接官もそこまで深読みしたりはしないですが、営業職を目指すのであればあまり良い回答ではありません。
質問の意図
本当にあなたがその会社に合っているのかの確認です。
あなたのストレートな本音が聞きたいのではなくて、どこまで真剣にその会社に入社したいと思っているかを確認しています。
求人情報や公式ホームページから少しでもその会社の特徴を捉えて、会社側から求められる人材像に近いイメージを持ってもらわないといけません。
印象の良い回答例
「御社のように評価制度が明確で、早い段階で上を目指せる環境のある会社で働きたいです。」
「営業という仕事で未経験からの業界経験や知識を学びながら自分自身を成長させられるような会社であれば、成長意欲の高い方が多いと思いますのでそういう会社に入社したいです。」
6.入社したらやってみたいことはありますか?
印象の悪い回答例
「一日も早く御社に貢献できるように」
営業職で会社に貢献できるようにというのは聞こえはいいですが、どう考えても建前です。
なぜ営業とやりたいのかと言えばあなた自身の為かあなたの家族のためです。
もちろんぼくもそうです。
そんな見透かされた模範回答をしても「へー」としか思えません。
「まずは必要なことを覚えて一人前になりたいです」
これも当たり前です。
その先まで考えた上で入社しなければ、少し辛いことがあったら挫折してしまいそうな印象になります。
質問の意図
入社して実績ができたらどういう風になりたいのか、入社したら出来るようになる事を前提としてその先まで考えているのかで本当の志望動機やあなたなりのビジョンが聞きたい。
営業という辛い職業を選ぶからにはそれに対しての見返りを求めるはずです。
求める見返りによってどこまで覚悟が出来るのかも変わってきます。
例えば、管理職、マネージャーになりたい、経営に携わりたい等であればそれ相応の覚悟があるはずです。
印象の良い回答例
「営業でトップになりたいです。」
「周りが納得できるだけの成果を上げた上で、3年以内に管理職に上がってマネジメントも学びたいと考えています。」
「新しい事業の立ち上げ等でも〇〇に任せると言っていただけるようにキャリアを積んでいきたいです。」
7.得意なこと(好きなこと)は何ですか?
印象の悪い回答例
「人と接することが得意です」
これは営業職であれば当たり前です。
そして誰でも人と接することは出来るはずです。
こういう回答をしてしまうと「他に得意なことがないんだな」と思われます。
「読書・映画鑑賞・音楽鑑賞」
これも月並みな回答過ぎてあまり会話が盛り上がりません。
もしこの三つを並べるのであれば、人よりも詳しい知識のあるジャンルがあれば合わせて回答することで変わってきます。
例えば、映画鑑賞が好きですと答えても、「好きな映画を10本上げてみて下さい」と言われて即答できなければあまり得意分野とは言えません。
読書・映画・音楽は面接官の中にも好きな人はたくさんいますので、履歴書に記載するのは良いですが、面接では突っ込んだ質問をされても回答できないのであれば別な回答を用意しましょう。
質問の意図
あなた自身のセールスポイントが何なのか、営業は商品やサービスの魅力を伝える仕事なので、しっかりそれを言葉に出来るのか。
印象の良い回答例
「学生時代に〇年間〇〇(スポーツ)をやっていて全国ベスト8まで行った経験があり、上下関係や厳しい中での自分を成長させる忍耐力には自信があります。」
「そろばんをやっていたので暗算であれば3桁×3桁の暗算なら電卓はいりません」
「旅行が好きで、いままではアルバイトで貯めたお金で海外は20カ国行きました」
「〇〇になりたくて資格をもっているので〇〇の分野は得意です」
8.営業職って厳しい仕事ですけど出来る自信はありますか?
印象の悪い回答例
「やったことがないので自信があるとは言えないですががんばります」
良くある回答ですが、良くある回答止まりです。
やったことがないのを分かった上で聞いている質問なので、前半は必要ありません。
「・・・(ためらう、間が空く)」
これは最悪です。
自信がなければ営業職の志望は諦めましょう。
「もう一度自分で出来るかどうかを考えてみます」
これは不採用だと思って下さい。
面接で自ら持ち帰るということは営業に行っても成果は上がりません。
厳しい言い方になりますが、こういう回答をする方は営業に向いていません。
質問の意図
本当に営業職をやっていく覚悟があるのかどうかの最終確認。
『厳しいけどやっていく覚悟があるなら内定出してみようかな、でも一応最終確認しておこうかな』という意味を込めて聞くことも多いのですが、ここでの反応をみて本当に自信があるのか、やる気があるのかを見ています。
未経験であれば出来るかどうかはやってみなければ分かりません。
ただ、根拠がなくてもしっかり即答できる人でなければ勤まらない仕事です。
印象の良い回答例
「大丈夫です。必ずトップ営業になれるようにがんばります!」
「未経験で根拠は示せませんが、出来るまでやる覚悟は出来ていますのでよろしくお願いします。」
「厳しい環境を望んでいるので自信はあります!」
9.入社できるのはいつからですか?
印象の悪い回答例
「他社も検討しているのでそちらの回答も待ってから返事を」
他社を検討していても、まずは目の前の会社から内定をもらうことを考えて下さい。
内定をもらえばあなたが優位に立ちますが、面接の段階では完全に面接官が優位です。
同業他社と比較していますというのはあまり印象の良いものではありません。
「他の返事待ちなので結果が出てから」
これも同じく、内定をもらってから考えればいいことです。
面接に行ったらまずは目の前の会社を第一に考えて下さい。
営業に行っても同じです。
目の前のお客様に集中できなければお客様のこころは動かせません。
「親(家族)に相談してから」
一人で決断できない人だと言う印象を与えてしまいますのでマイナスです。
家族に相談したいのであれば、内定をもらった後でじっくり相談すればいいことです。
内定後は承諾、辞退の権利は応募者にありますが、内定前は募集している会社側に主導権があります。
質問の意図
『本当にうちの会社に入社したいのかな、受かればどこでもいいのでは?というか内定出したら本当に入社する意思はあるのかな』
という意味を込めて質問しています。
即答で答えられる準備をしていかないと、目の前の会社から内定をもらうことは難しくなります。
現在在職中であれば退職可能な時期を計算した上で面接に挑みましょう。
印象の良い回答例
「現在の職場が○月には退職できますので1ヶ月お時間をいただければ入社可能です。」
「(就業中でなければ)すぐにでも可能です。」
「他社も受けていますが、御社が第一希望なので内定をいただければ御社の都合に合わせて調整します。入社可能日はいつでしょうか?」
10.何かご質問はありますか?
印象の悪い回答例
「いろいろお聞きしたいことを言っていただけたので大丈夫です」
質問が無い、という回答が一番良くありません。
未経験でこれから自分の志望する企業に面接に来ていて質問が無いというのは「何も考えていませんでした」と回答しているようなものです。
「全くの未経験ですが大丈夫でしょうか?」
これは自分に自信がないけど成果が上がらなくても会社としては容認してくれますか?就職が不安なんです。
と受け取られます。
未経験の募集をしている時点で不安を持って面接に来ているのはわかっていますし、他の応募者も気持ちは同じです。あえて自信の無さをアピールする必要はありません。
質問の意図
面接の中で一番大事だと言っても過言ではないくらい大事な部分です。
質問内容であなたが何を気にして転職・就職活動をしているのかを図っています。
印象の良い回答例
「今まで最短で役職についた方はどのくらいの期間で昇格されているのですか?」
「トップセールスの方はどのくらい契約を取られているのでしょうか」
「営業職で成果を上げるにあたってはどのようなことを最優先で行えばいいですか?」
「〇〇様(面接官)はどのようにして成果を上げてこられたのですか?これが大事ということがあれば教えて頂きたいです」
まとめ
つまり、面接に行ったら前向きな発言を繰り返す、ネガティブな内容でもポジティブでしめくくる、
根拠はなくても自信を持った発言といった部分が重要です。
入れ替わりの激しい会社の営業職でさえ内定率は応募に対して約3%~5%くらいが平均です。
もちろん大量採用を行っている会社だと割合が変わってきますが、平均的には一次面接の通過率が約30%と言われています。
参考 doda内定率
会社によっても差があったりしますが、営業職の場合は平均的です。
「ブラック企業はさけたい!」
という気持ちは分かりますが、まずはどんな会社でも目の前の会社から内定をもらえることを最優先に考えて下さい。
内定をもらった後は選択権はあなたにあります。
内定後にじっくり考えましょう。
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