テレアポに悩んでいる方、キーマンとなかなか話ができずに切られてしまう方は、トークを見直してトークスクリプトを作成することで糸口が見えてきます。
実はテレアポトークはしっかりトークフローを考えることで大きく結果は変わってきます。
今回はあらゆるジャンルで対応可能なテレアポのトークスクリプト作成手順を公開します。
◆ テレアポトークスクリプトの構成
1.フロントトーク
まずはフロントトーク、電話がつながった瞬間のトークです。
「お忙しいところ恐れ入ります」
「もしもし」
この3パターンが多いかと思います。
まず、「もしもし」というのは「申し上げます、申し上げます」「申す、申す」の略語だと言われているのでテレアポやビジネスの世界ではNGとされています。
「お世話になっております」
については、すでに取引のある相手にかける場合にいいますが、初めてのお客様にも有効です。
(あれ?うちと取引している相手かな?)
と思ってもらえれば少し話を聞いてもらいやすくなったりします。
ただ、「お宅にお世話になってないよ」と言われてしまったりもするので新規のテレアポだと要注意です。
一般的には「お忙しいところ恐れ入ります」「お忙しいところすみません」等が一般的です。
Ex)
「恐れ入ります、●●(会社名)の△△(名前)と申します。」
2.受付突破、キーマン接続
テレアポで重要になるのは「対象者への接続数」です。
例えば法人向けのテレアポなら「決裁者」「代表者」「責任者」に対話ができなければ話は進みません。
子供向けの教材であれば対象になるのは子供ではなく「親」です。
そしてほとんどのケースが「母親」となります。
テレアポでコールをしてもほとんどが受付(電話口に最初に出た相手)に不要と判断されて切られてしまいます。
「あ、うちは結構です」ガチャ・・・ツーツーツー・・・
なんとも悲しいですがこれが現実です。
受付ブロック、受付突破と言われますが、このハードルをいかにクリアするかでテレアポの効率は大きく変わってきます。
どうしたら電話を切られずにキーパーソンにつないでもらえるかを考えましょう。
テレアポの極意として、最初の30秒が肝心とも言われますが、この30秒は自社サービスのメリットをどれだけ伝えるか?ではありません。
30秒でいかにキーパーソンにつないでもらえるかが重要です。
受付突破のパターン
最初に電話口に出た相手の話し方や口調からフロントトークを変えるのも有効です。
電話口に出た相手
(2)どちらか判断がつかない場合
(3)おそらくキーマンの可能性が高いと判断した場合
(1)と(2)は同じトークでもいいと思いますが、(3)の場合は別なトークパターンを用意したり、キーマンと接続した場合に話す内容に入っていき、トークの途中で確認をする方がスムーズです。
トークパターン
■ (1)と(2)の場合
「今回は●●の件でお電話させていただいたのですが、代表(担当)の方はいらっしゃいますか?」
■ (3)の場合
「今回は●●の件でお電話させていただいたのですが、御社では□□を使っているかと思うんですが~」
キーマンの可能性が高いと判断した場合はそのまま本題のトークに入っていく感じです。
もちろんこのままではキーマンかどうかの判断ができませんが、トークの途中で
「私△△(名前)と申しますが、お電話口の方のお名前をお聞きしてもよろしいですか?代表者様でお間違いないですか?」
といった感じのトークを入れてしまえば確認することも可能です。
3.つかみ(理由付け)
受付突破、キーマン接続ができたら、そこからがテレアポの本番です。
そこまではどちらかと言うと気合を入れて!というより、次々キーマン接続が可能なお客様を探していく感じです。
キーマン接続の可能性を感じた瞬間にテレアポの集中スイッチを入れてください。
重要な対象の方に電話がつながってからが勝負となります。
え!?という疑問が沸くように
テレアポの電話は、お客様からするとはっきり言って大半が迷惑電話です。
そんな迷惑電話から話を聞いてくれる、耳を傾けてもらう理由が必要になります。
これはあなたのテレアポする商材・サービスの特徴やメリット(契約することで得られる効果)を一言で伝える、又は「ん?」と思ってもらえれば十分です。
ほとんどのテレアポは「●●のご案内です!」と伝えてしまいますが、お客様からすれば「不要」という判断ができれば「結構です」という結論に達してしまいます。
あくまでも商品名やサービスの内容を率直に伝えるのではなくて、お客様に
「何のこと?」
「どういうこと?」
「詳しく聞かせて」
「そんなわけないでしょ?」
という状態を作ればもう少しだけ話を聞いてくれます。
理想を言えばここでお客様から質問が来るようであれば正解です。
つまり、電話を切らずにもう少しだけ話をさせてもらえる状態にします。
4.メリットの提示(含みを持たせる)
もう少しだけ話を聞いてもらえる状態、相手が電話を切る(不要と判断する)気配がまだ見えなければ、ここからがテレアポの本題です。
「3.つかみ(理由付け)」の部分では、あくまでも電話を切るかどうか判断がつかないからどういうこと?という状態ですが、ここからは『訪問して話ができるように時間設定をする』という目的に変わります。
お客様が
「この人と会ってもう少し話を聞いてみたら、もしかしたらいい話が聞けるかも」
「もう少しこの人と話をしてみたい」
と感じてもらえれば時間設定するのは簡単です。
時間をとってもらえるだけの可能性・メリットを感じてもらう
お客様にとってのメリットというのは、100人いれば100通りの感じ方があるので、電話口のお客様に合わせたトークにしていくことが大事です。
というより、電話口の方が「自分にとってベストかも」と思ってもらえるように誘導していきます。
テレアポの上手な人は、うまくお客様にヒアリングをして誘導しています。
ヒアリングというと、質問する内容が浮かばない、予想外の回答が来た時に対応できない、というデメリットを感じていたりしますが、いくらでも解決策はあります。
ヒアリング内容の考え方4ステップ
2.どういう答えが返ってきたら困るかをリストアップ
3.逆算して質問の内容、質問の仕方を考える
4.実践しながら1と2を追加して3を修正する
という4ステップを繰り返していけばヒアリングはだんだん上手になっていきます。
トークスクリプト化をする
こういう書き方をすると、「4.メリットの提示(含みを持たせる)」はフリートークで難しいような印象になってしまいますが、実際はしっかりトークスクリプトを作っておいた方がアポイントは入りやすくなります。
そのトークスクリプトの中に、ヒアリング項目、回答別の切り返しやパターン別の展開もあらかじめ設定しておきます。
パターン化しやすいようにヒアリング内容は「Yes」「No」で回答できる質問にして、その他の回答パターンはイレギュラーとして切り返しトークを用意するとスクリプト化がしやすくなります。
メリットの提示は含みを持たせる理由
テレアポで伝える商材やサービスの内容に含みを持たせる理由としては、
(もっとこの人(この会社)の話を聞いてみたい)
と思ってもらえなければ訪問してお会いする時間をもらうことが困難になります。
質問の多いお客様は電話口でいろいろ質問をしてきます。
質問が多いのは気になっている証拠ですのでいいのですが、テレアポの段階でお客様の疑問を全て解決してしまうべきではありません。
テレアポの段階でやることは、あくまでも『訪問して話ができるように時間設定をする』ことです。
電話口ですべてを話してしまうより、
「お客様の疑問や質問を訪問させてもらえれば全てクリアにできますよ!」
という印象をつくることがベストです。
何よりも、電話口で全てのサービスやメリットを伝えて手の内を明かしてしまうと、訪問した時に「それは電話で聞いたよ、それも電話で聞いたよ」と言われて話す内容が少なくなってしまいますし、お客様の驚きや感動が薄れてしまいます。
あくまでも(もっとこの人(この会社)の話を聞いてみたい)と思ってもらえれば、あとは時間の設定をするだけです。
5.時間設定
テレアポの時間設定にはいくつかのポイントとコツがあります。
テレアポの上手な人は、自分の入れたい時間にアポイントを入れていきます。
テレアポが苦手な人は、お客様の空いている時間にアポイントが入ります。
この二つ、同じように見えて実は全然違います。
さらに、テレアポが上手くいかない人は、お客様に時間をもらえなくてアポイントが入りません。
テレアポの時間設定のコツ
自分の入れたい時間にアポイントを入れるコツをいくつか紹介します。
1.いつなら大丈夫ですか?と聞かない
テレアポをしているとよく聞こえてくるのが、
「よろしければお伺いさせていただいてご提案できればと思うのですが、ご予定はいかがですか?」
という質問。
これは、一見お客様に合わせたアポイントを取ろうとしているのでよさそうに思えますが、テレアポとしてはあまりおすすめできません。
なぜなら、お客様はできるだけ営業マンとは会いたくないものです。
ご予定は?→「忙しいから考えておくよ、また電話ちょうだい」
といった感じに体よく逃げられてしまいます。
2.二択でお客様に選んでもらう
ではどういう聞き方がいいのかというと、二択にして誘導していく方法がベストです。
例えば、
「お伺いさせていただくとすると午前中と午後だと比較的午後の方がお時間いただきやすいですか?」
「今週ですと水曜と木曜はこちらのエリアを回らせていただいておりますが、水曜の午後にお伺いさせていただこうと思うんですが、14時と16時だとどちらがご都合よさそうですか?」
という感じに、こちらからいくつか候補をあげて、お客様には選んでいただくようにした方がスムーズに時間設定ができます。
もちろんこの段階で(もう少し聞いてみたいな)と思っていただけてなければ
「いや、忙しいから考えとくよ、またにして」
という感じになってしまいますので、あくまでも時間設定はタイミングが大事です。
3.質問を上手に活用する
2の二択の精度を上げていくために、いくつかの質問を織り交ぜていくとより時間設定がしやすくなります。
例えば飲食店向けのテレアポなら、
「ランチの営業もされているんですか?」
と聞いておくことで、時間設定のときは
「ランチもやってらっしゃるとのことですので、午後の方がいいかと思うんですが14時と15時だとどちらがお時間いただきやすいですか?」
と進めることができます。
質問のポイントとしては、時間帯の設定をするときに有利に進められるような営業時間についてや、定休日を聞いたりするといいかと思います。
6.抑え
最後になりますが、テレアポの最大のミッションとしては訪問する時間設定となります。
ただ、やはり抑えておきたいのは、あくまでも
『契約をもらうためにアポイントを獲得する』
ということが使命となります。
ただただ時間設定をしても、主旨がズレていたり、訪問した時に営業ができないアポイントではあまり意味がありません。
抑えるポイントや項目については商材やサービスによって違ってくるかと思いますが、一般的に確認しておくべき内容としては次の項目になります。
- 訪問日時
- 訪問先住所
- 提案する内容
- 誰が訪問するのか
- 日程が先の場合は訪問確認の再コール
それ以外にも、営業方法や商材によってはいろいろ出てきます。
実際に訪問した営業での商談内容で、アポイントの段階でもっとこういう話をしておいた方がいい、抑えておいた方がいいという部分を微調整しながらアポイントの精度をあげていきます。
まとめ
いかがでしょうか?
ざっとですがテレアポのトークスクリプト作成のコツを書いていきました。
もちろんこれが全てではありませんし、アポイントの内容や商材、会社によってどんなアポイントを作るかによってかなり異なってきます。
ただ、一般的なテレアポストーリーに関しては共通点が多いかと思います。
やみくもに電話をかけまくってなかなかアポが入らない、いつも通りやっているけどめっきりアポが入らなくなってきた、という方は一度トークスクリプトを見直すことも大切です。