転職活動をしていく中で
「あれ?この会社って本当に大丈夫なの?」
「良さそうな会社だけど実際は?」
「ブラックな会社はなるべく避けたいんだけど…」
という思いが少なからずあるなら、入社してからではなかなか退職もしづらくなったりもするので徹底的に調べましょう。
インターネットが普及しているとはいえ、実際に会社の内情を調べようと思ってもなかなか見つけにくいのも現実です。
実はちょっとしたコツや見方で、会社の評判や実際にどうなのかを簡単に調べることが出来るんです。
長年採用活動を行っている中で、転職サイトの担当者とのやりとりや、ちょっとした求人情報に書かれた内容から会社の実情やどんな会社なのかは大まかに把握できるようになってきました。
失敗しない会社の評判の調べ方を知っておくと転職サイトでの求人情報の見方も変わってくるはずです。
転職サイトの募集要項はここをチェック!
まずはキャッチコピーに注目!こんな企業は要注意
数ある転職サイトの求人情報、まずはオーソドックスな見極め方から。
キャッチコピーで
「稼ぎたい」
「夢をつかみたい」
「新事業の立ち上げ」
「独立を応援」
なんていう前向きなキャッチコピーが営業職の場合は特に目に入ってきます。
ただ、こういう会社ほど要注意です。
もしあなたが「どんな過酷な環境だとしてもなんとしても早急に稼げるようになりたい!」という思いが強いのであればこういう会社を選ぶことをおすすめします。
逆に、「あんまり過酷なブラック環境はちょっと…」というのであれば避けた方が無難です。
なぜなら、お金を稼げる、未経験でも年収1000万、夢をつかめる、20代での管理職、人生を変える、、、
これ、なんとなく働いて手に入るでしょうか?
必死でがんばって食らいついても一握りです。
それでもこういう会社を選ぶのであればある程度の残業や過酷なノルマは覚悟した方が良いでしょう。
残業や休日出勤は?年間休日や週休2日に隠されたワナ
転職サイトに記載された「勤務時間」はあくまでも就業規則に定めた定時です。
「サービス残業有り」なんて書いてしまうと応募者がいなくなってしまいます。
残業代をしっかりもらいたいということなら「残業代100%支給」と書かれた会社を選んだ方が間違いありません。
さらに、年間休日は会社が定めた年間休日日数です。
サービス残業を強いる会社は年間休日さえもあてにならないのが現状です。
そして「週休2日」という言葉のワナですが、実は「週休2日」と「完全週休2日」の違いはあまり知られていません。
- 週休2日
- 月に1回以上、必ず週に2日間休みがあること。
- つまり、月に一回でも週に2日間休みがあれば週休2日と表記できます。
- 完全週休2日
- 毎週2日間の休みがあること。
- こっちは毎週2日間の休みがありますが、土日が休みとは限りません。土日休みでも祝日は出勤日だったり、祝日の週は土曜が振替出社だったりします。
「土日休みで祝日も休みたい!」という方は完全週休2日(土日)と休日として祝日の表記があることを確認して下さい。
休日に関しては入社してみないとわかりませんが、せめて面接の時点で確認して明確な答えが返ってこないなら要注意です。
上場企業だから安心!はまやかし
会社選びの基準の一つとして「上場企業」「非上場企業」という選び方があります。
上場企業には、厳しい証券会社の審査や、証券取引所の審査を通過するような社内体制や売上が伴わないとなれません。
上場している会社は、国内に数百万社ある会社の中でも4000社もないので、企業の知名度は高いですし、一見すると会社の体制や労働環境もバッチリ整っているイメージもありますよね。
ただ、ブラック企業と表に名前の出る会社は上場企業ばかりです。。
もちろん会社自体が有名なのでマスコミにも取り上げられやすいですが、株主からのプレッシャーもあるので売上や利益の追求は非上場企業よりも大きくなるのも事実です。
「上場企業だから」「有名企業だから」で会社を選んでしまうのはあまりにも早急です。
もう一度本当にその会社でいいのかは再検討してみて下さい。
希望の勤務地
「転勤とかはしたくない」という場合は、全国に支店のある会社や営業エリアが広い会社はしっかり判断する必要があります。
入社前には「転勤はありませんよ〜」と言われていても、入社してみたら3ヶ月で転勤になった…という話は良くあります。
大手の会社に多いみたいですが、入社してからは転勤の辞令がおりても断りづらくなってしまいます。
営業エリアが全国になっている場合も、出張が頻繁にあったりします。
特に営業職であればその辺は見極めが重要ですね。
採用予定人数
大量採用を行っている会社の場合も要注意です。
従業員規模が100名未満なのに「20名採用予定!」とか、100名以上の採用を行っている会社の場合は比較的離職率が高いケースが多々あります。
採用しても退職者が頻繁に出るのでどんどん新人を採用していかないと会社が回りません。
そういった会社の場合は「しっかり結果を残して生き残ってやるぞ!」という覚悟や意気込み無しにはおすすめできません。
採用人数が多いから内定をもらえる確率も高そうだ!
と考えてしまいがちですが、企業側としては大量採用して使える人材だけ残ればまた採用すればいいや、という考えの企業も多いのが現実です。
インターネットで会社の評判を調べる3つの方法
1.転職サイトが用意した会社の評判や先輩の声は作り物
応募したい会社がみつかると気になってくるのは、
「本当にこの会社大丈夫なの」
という疑問。
転職サイトには「先輩インタビュー」や「働いている社員の声」などの情報も掲載されています。
ただ、これは企業側と転職サイト、求人サイトが用意したいわゆる「やらせ」のようなもの。
あまり信憑性の高いものではありません。
あくまでも、企業側がたくさんの応募が欲しい!という思いのもとに構成されて書かれています。
更に転職サイトが運営している「会社の評判サイト」についても、中には応募する会社の採用担当者が考えて書かれていたり、無難な評価になるような点数を設定していたりします。
いくつか会社の評判が掲載されたサイトがありますが、その場合は運営会社をチェックしてみて下さい。
さらにその会社名で検索してみれば転職サイトが運営しているのかはすぐに調べられるはずです。
2.2chや悪評サイトの信頼度は?
一番簡単な方法としては、検索窓に会社名を打ち込んで検索をしたり、「会社名+評判」「会社名+ブラック」なんかで検索するのが手っ取り早い調べ方です。
ただ、今の時代は検索結果もある程度操作されるようになってきています。
どういうことかと言うと、検索結果に表示される悪評の表示順位を下げるような対策(逆SEO対策といって悪評の入ったサイトの順位を下げる)を取っている企業もあります。
さらに、キーワードサジェスト(検索窓に単語をいれるとよく使われるキーワードの候補が表示される)の削除をしたりする業者もたくさんあります。
少し検索してもなかなか評判がみつからなかったりしますが、会社の評判を調べる方法はあります。
キーワードの候補が見当たらなくても、
「会社名」+「評判」「詐欺」「ブラック」「2ch」「迷惑」「口コミ」
などのキーワードで検索すると出てきたりもします。
あとはyahoo知恵袋や教えてGooなんかでも検索してみると出てきたりします。
ただ、上場企業や営業会社の場合は、出てこない方が逆に疑わしいと思った方が良いかもしれません。
特に2chなんかは悪評というよりネガティブなことばかり書かれていますが、ほとんどは憶測の情報や匿名での便乗のコメントです。
書かれている情報が古すぎたり、信憑性にかけるなと判断したらそこまで深刻に捉えない方がいいですね。
3.会社の安定度や成長度を調べる方法
せっかく入社しても業績が悪くて倒産してしまったり、赤字続きで人材不足のため激務だったり、という会社もたくさんありますので、会社の評価、信用情報もチェックしておきましょう。
上場企業以外は業績や決算書を公開している会社はほとんどありませんが、調べる方法があります。
帝国データバンク
取引先の信用情報を調査するときに使われたりする「帝国データバンク」を使って調べる。
サイト右上のTDB企業サーチで会社名を検索して下さい。
閲覧するのにも490円の費用がかかりますが、決算書の公開をしていない非上場企業を第三者目線での会社の評価を知る方法としては安いものだと思います。
中規模以上の会社は出てくる可能性が高いですが、帝国データバンクへの掲載は年間の費用もかかりますので、企業側が掲載していないケースもあります。
以前はステータスのような感じもあったのですが、最近は掲載していない企業も多いです。
さらに、あくまでも帝国データバンクの評価方法は独自に調査をしているので、必ずしも評価の低い会社が業績が悪いとは限りません。
実際、調査員が来た時の対応で評点が変わるという話も聞いたことがあります。
@nifty企業検索BOX
他にも「@nifty企業検索BOX」というサイトもありますが、こちらは帝国データバンクのデータを参照していますが、1600円+税とちょっと高め。
その代わり参照してくるデータベースが
帝国データバンク
東京商工リサーチ
東京商工リサーチ新設企業
リスクモンスター
といろんなデータベースをまとめて検索出来るので、帝国データバンクで見つからない場合は利用してみても良いかもしれません。
商業登記簿
登記簿謄本を取得して会社情報を見てみる、という方法もあります。
めったにないことですが、実際には存在していない架空の会社ではないことくらいは確認できますし、会社の基本的な情報(設立日や資本金、本社所在地、会社の目的、株式情報等)は閲覧することが出来ます。
法務局のサイトから会社名と所在地がわかれば、誰でもオンラインで取得することも出来ます(有料)。
検索するときに本店所在地を入力する必要がありますので、登記されている本店所在地と営業を行っている住所が違う場合(良くあります)はなかなか見つけにくいので注意して下さい。
採用担当者との電話やメールのやり取りの中から読み解く
ここからはインターネット上での情報だけでなく、実際に対応してくれる採用担当者や企業側と直接コンタクトをとってみて判断する調べ方になります。
まずはメールの対応スピードや時間帯をチェック
応募した時のメールの返信や、質問に対しての受け答えの文面を見てどんな人が働いているのかを確認する方法です。
まずは返信スピードに関して、あまりに遅すぎる(応募してから3日以上返信が無い等)場合は、採用担当者があまりに忙しくて確認できていないか、そこまで採用に積極的になっていない可能性があります。
入社してからの質問の返答や教育体制にも疑わしい部分が読み取れます。
さらに返信されている時間帯についても、夜中に返信があったり、明らかに募集要項に書かれている時間外や休日に返信が来ていたりすると残業や休日出勤の可能性もあります。
返信者が代表者や役員であれば常に自宅でも仕事が出来る環境が整っていたりもします。
それにしても返信メールの送信時間指定も出来るので、この辺は要注意です。
電話をして採用担当者と直接話してみるとわかる!
メールだと定型文や返信テンプレートが用意されていたりするので、企業側の人柄が読み取りづらかったりします。
不安なのであれば、2つくらい質問内容を考えた上で直接電話をかけて質問をしてみましょう。
例えば、
「転職サイトの◯◯から応募させていただきました◯◯と申します。面接前で失礼かと思いましたが◯点だけご質問がありましたのでお電話させていただきました。お電話で回答していただくことは可能でしょうか?」
という風にかけてみてください。
だいたいはしっかり回答してもらえるはずです。
直接電話で話してみると、メールの文面だけのやり取りよりも多くのことがわかってくるはずです。
- 電話に出た受付の方の印象
- 電話口の向こうの雰囲気(まれですが怒声が聞こえたりすると…)
- 対応してくれた採用担当者の印象
この3点だけでも面接前に確認しておくと、面接日に初めて面接官に会う時も若干ながら緊張が和らいだりします。
残業状況が気になるなら面接は遅い時間で設定する
転職サイトに記載されている「業務時間」はあまりあてになりません。
とくに営業職なんかの場合は高確率であてにならないケースが多いのですが、紙面の情報だけでは実情がわかりにくいのも現実です。
質問電話を夜にかけてみたりしてもこの辺は判断できたりしますが、一番わかりやすいのは
面接時間を遅め(業務時間が終わった1時間後くらい)に設定してもらう
という方法です。
ただ、ほとんど残業のない会社の場合は、面接のためにわざわざ残ってもらったりする可能性もあるので、日程調整の際に送信内容は気をつけた方がいいですね。
例えば、18時までの会社に19時半とかで設定する場合は、
「平日ですと面接に伺えるのがどうしても19:30以降になってしまいます。遅い時間帯での面接も可能でしょうか?日中となると少し先になってしまいますので現職場で確認した上であらためてご連絡をさせていただきたく思います。お手数ですが宜しくお願い致します。」
などの文面で送っておけば、どのような回答が来るかで判断して下さい。
そして、遅い時間に面接に訪問した時には、ぜひ社内の環境を見せてもらって下さい。
職場内にたくさん残っている方がいれば残業が多いことは間違いないでしょう。
逆に電気がほとんど消えていたり、残っている方はほとんどいないという状態ならそこまで残業の多い会社ではない可能性が高いですね。
この時間より遅くまで残るのはちょっと…
という30分位前の時間に面接設定をしてもらえると判断しやすくなります。
まとめ
ここまで確認しておけば、
転職する前に、
就職する前に会社の評判を知っておきたい。
ブラック企業は避けたい。
休みあるの?
残業は?
求人の情報はどこまで正しい?
どうやって会社の評判を調べよう?
2チャンネルとか転職サイトの評判ってあてになるの?
って言う疑問はほぼ解決できるかと思います。
入社前にしっかり情報収集しておくことで入社後に後悔が少くなります。
後悔の無いように内定承諾前に最低限は抑えておきましょう。
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